『ホヤ』のさばき方
ホヤを選ぶときは、ゴツゴツとした殻が硬くパンパンに張っているものを選びます。
ホヤには2つの突起があって、海水に含まれるプランクトンを吸い込み、排泄物を出しています。
突起部分を1つずつ切る方法もありますが、鮮度を保つためにも包丁で一気に切る方法をおススメします。
包丁で2つの突起を一度に切り落とします。
切り落とした部分から、包丁やハサミで縦に切れ目を入れます。
殻と身の間に指を入れ、殻から身を取り出します。
身を割くと大量の水分やら糸状の黒い排泄物が出てきます。黒い塊のようなものは内臓なので切り落とします。糸状の排泄物は、包丁で擦るようにして出します。
かなりまな板が汚れますが、水洗いせずにペーパーなどで汚れを落とします。
水洗いすると、水っぽくなり旨味が薄れてしまいます。
食べやすい大きさに切ったら、ザルにあけます。水分が出ますが、これはホヤ水といってホヤの旨味が含まれています。
ホヤ好きは、このホヤ水も上手に食べますが、身を水っぽくしたくないので、ザルにあけました。
ポイント
- 突起は一度に切り捨てる。
- 黒い塊を包丁で切り落とし、黒い糸状の物を包丁で擦り出すようにして取り出す。
- 水洗いはしない。
『ホヤ』のレシピ はじめて食べるなら唐揚げがおススメ
鮮度の良いホヤは、刺身として切ったままを食べるのが一番美味しい食べ方です。
ただ、はじめて食べるときは、独特の苦みや見た目が嫌がられます。
苦味を抑えるには酢醤油やわさび醤油で食べると、本来の風味とはまた違った美味しさを楽しめます。
酢醤油で食べる
簡単な方法は、ポン酢です。
我が家では、ポン酢の代わりに『レモン酢』と『2倍濃縮の麺つゆ』を1:1の割合で合わせて頂きます。
ホヤは、レモンととても相性がよく、ホヤの苦みを和やらげてくれます。
フレッシュレモンがないので、冷凍の『レモン酢』の皮を擦りおろして加えています。なかなか旨いですよ(^^)
おススメは唐揚げで食べる
生牡蠣のような食感が苦手なら、唐揚げがおすすめです。
ホヤの水分をペーパーで拭き取ます。
小麦粉と片栗粉1:1の割合の粉にまぶします。
180度の油で揚げ、プツプツという音がなくなったら出来上がり(^^)
これホント美味しいですよ!
海のパイナップル ホヤの味
ホヤはその形状から「海のパイナップル」とも呼ばれています。
形状からして「貝なの?」「魚なの?」と考えてしまいますが
脊索動物という分類に属し、稚ほやには脊椎みたいなものがあるらしいです。
豊富な栄養素を含み、女性に嬉しいコラーゲンは牡蠣の2倍もあるとか。
しかし、気になるのはその味。
甘味、塩味、酸味、苦味、うま味という五つの味を堪能することができます。
新鮮なホヤは、この五つの味を一瞬にして味わうことが出来る優れもの。
が・・はじめに鮮度の悪いホヤを食べてしまうと、生臭さが気になることに・・。
ホヤは鮮度が重視される食べ物です。
表面のゴツゴツとした殻が、パンパンになっているものを選ぶのがコツ。
生産地の地元では、刺身として食べるのが一般的。生で食するのが、一番美味しいことを知っているからです。
鮮度が気になる時は、酢醤油やわさびを付けて食べると風味が違い、また楽しむことができます。
はじめて食べるなら、火を通して食べることをおすすめします。柔らかいのにプリプリとした食感を味わえ、甘味や塩味を引き出します。生臭さを感じないので、最初の一口目にはこの方法がおすすめですよ。
ホヤの旬と生産量
ホヤの旬の時期
ホヤの旬は、5月から8月の夏。
「梅雨ぼや」「七夕ほや」と言われる梅雨時期のホヤは、旨味と肉厚のピークを迎えます。
この時期のホヤを食べると、夏がきたなぁと感じます。
特に日本酒に合うホヤは、キンキンに冷やした日本酒とホヤを味わうことで、居酒屋気分を味わえること間違いなしです。
ほやの収穫量は宮城県がトップ
2020年のホヤの収穫量は、全国総収穫量が9400トン。
宮城県で収穫されたホヤは4400トンで、5割弱の収穫量です。
2011年の東日本大震災以前は、シェアの8割を満たしていた宮城県のホヤ。
ホヤは生育して食べられるまでに、3年近くもの月日を要します。
あの震災から10年が経過し、漁場も活気を見せています。
しかし、宮城県のホヤは好調だった輸出が、震災によって韓国の禁輸措置により鈍化してしまいました。
価格調整のために廃棄も余儀なくされている状態。
あぁ・・もったいないなぁと思うのは私だけでしょうか?
しかし、加工した商品開発もすすめられていて、塩辛やパック商品・冷凍も売られています。
宮城県気仙沼市の観光協会では、ホヤぼーやショップでお土産品が販売されているので、訪れることがあったら寄ってみて下さいね。
このホヤのさばき方は、水産市場でホヤを切ってもらった時の方法です。
一つのホヤをさばくのに、あっという間に切っていました。
「奥さん!水洗いしない方がいいんだよ」!なんて言われて覚えました。