夏に美味しいしそ巻きですが、「生鮮しそ」を購入するときはラベルの確認が必須です。「中国産しそ」から腸管出血性大腸菌O26の陽性反応が・・。
厚生労働省からの通達
検査による「生鮮しそ」に、次のような違反内容が報告されています。
<違反の内容>品名:生鮮しそ
輸入者:ゼロイチカンパニー株式会社
輸出者:SHANDONG XINGHUA IMPORT AND EXPORT CO.,LTD.
届出数量及び重量:20 CT、574.00 kg
検査結果:腸管出血性大腸菌O26 陽性
届出先:関西空港検疫所
日本への到着年月日:令和5年6月24日
違反確定日:令和5年7月3日
貨物の措置状況:全量保管中参考:当該輸出者のしその輸入実績
引用元:厚生労働省 輸入食品に対する検査命令の実施より
(令和4年4月1日から令和5年7月2日まで:速報値)
腸管出血性大腸菌について

厚生労働省の「腸管出血性大腸菌」について、次のような説明がされています。
動物の腸管内に生息し、食中毒を引き起こす病原微生物です。
引用元:厚生労働省
腸管出血性大腸菌に汚染された食品を喫食した場合、激しい腹痛、水溶性下痢等を特徴とする症状を引き起こす可能性があります。
更に詳しく調べると、次のような記載もあります。
大腸菌は、家畜や人の腸内にも存在します。
ほとんどのものは無害ですが、このうちいくつかのものは、人に下痢等の消化器症状や合併症を起こすことがあり、病原大腸菌と呼ばれています。(中略)
代表的なものは「腸管出血性大腸菌O157」で、そのほかに「O26」や「O111」等が知られています。引用元:厚生労働省 腸管出血性大腸菌Q&Aより
腸管出血性大腸菌は、牛等の家畜や人の糞便中に時々見つかります。
家畜では症状を出さないことが多く、外から見ただけでは、菌を保有する家畜かどうかの判別は困難です。
私たちが、知っている病原大腸菌といえばO157ですが、今回通達のあった「O26」も同様に危険な病原大腸菌と言えるようです。
家庭で行う殺菌方法
一時期、病原大腸菌O157が騒がれたときに、知ることが多かった殺菌方法ですが
今一度、確認しておきましょう。
Q17 食品はどうやって殺菌したらいいのですか?
腸管出血性大腸菌は75℃で1分間以上の加熱で死滅します。
引用元:厚生労働省 腸管出血性大腸菌Q&Aより
この他、食品に用いる殺菌剤として、次亜塩素酸ナトリウムや亜塩素酸水等が食品添加物としてその使用が認められています。
この効果や使用方法は、濃度、つけおき時間、食品の種類によって異なりますので、各製品の使用説明書をよく読んで使ってください。
なお、野菜の腸管出血性大腸菌を除菌するには、湯がき(100℃の湯で5秒間程度)が有効であるとされています。
Q20 電子レンジで加熱すれば菌は死滅するのですか?
腸管出血性大腸菌は75℃で1分間以上の加熱で死滅します。
引用元:厚生労働省 腸管出血性大腸菌Q&Aより
レンジで調理する時も、食品全体をむらなく75℃で1分間以上加熱すれば、菌は死滅します。
電子レンジを使う場合は、電子レンジ用の容器、ふたを使い、調理時間に気を付け、熱の伝わりにくい物は、時々かき混ぜることも必要です。
しかし、食べ物を単に温めるだけでは、菌は死滅しないので注意が必要です。
厚生労働省では、野菜の除菌には「湯がき(100℃の湯で5秒間程度)が有効」とあります。
しその場合、100℃で加熱する方法では、用途が限られてしまいます。
「レタス等の葉菜類は、一枚ずつはがして流水で十分に洗う。」という記載がありますから
丁寧に流水で洗うことが対策となりそうです。
これなら安心 しそを油で揚げる「しそ巻き」の作り方

中国産しそ コラム

夏の「しそ巻き」を楽しみに、毎年2本のしそ苗を植えます。
小さな畑に陣取る「しそ」。
夏の終わりには、実を摘み取って佃煮にしますが、少しなのですぐに食べ切ってしまいます。
実を摘み取った後は、ドライフラワーのように吊るして芳香剤代わりに使います。
最後まで奉仕してくれる「しそ」です。
今回の情報は、以前レモン酢の保存期間を検査して頂いた会社からのメールで知りました。
レモン酢で検査をしたときの記事はコチラ↓

中国産の「生鮮しそ」ってあまり見かけませんが、
加工食品などには使われているのかもしれませんね。
ますます、自家製の物って安心なんだなぁと思うようになりました。
大好きな「しそ」なので・・。
再確認の意味で、これからの暑い季節に気を付けたいと思います。